普段から口にする「肉」は、私たちにとって重要な栄養素を提供してくれる食品の1つです。
大豆ミートとお肉の栄養の違いはどんな感じだろ🤔??
それぞれに違った特徴があり、うまく取り入れていくことが大切です。
「代替肉は結局本物の肉には劣る」と侮るなかれ。今回は代替肉の代表「大豆ミート」で比較。
代替肉と精肉の栄養素を比較しながら違いについて解説します。
最大の違い
前提として、大豆ミートと精肉には圧倒的な違いがあります。
原材料が全くの別物。
大豆ミートは「豆」。精肉は「動物」。
「植物性の食品」「動物性の食品」という最大の違いがあります。
そして、栄養成分には「植物性」「動物性」があり似ているように思いますが、同じではありません。
今回数値を比較していきますが、比較しているこの2つは「そもそも別物であること」を頭においていただきたく思います。
原材料が違うそれぞれの食品は栄養成分も違う全く別物の食品です。
栄養素の「植物性」「動物性」には何がある🤔??
それは「タンパク質」と「脂質」
まずは、タンパク質。
動物性のタンパク質を「良質なタンパク質」と表現することがあり、植物性のタンパク質とは違いがあります。
次に脂質。
精肉の飽和脂肪酸はとりすぎに注意の油のため、そもそもの違う特性の油を含んでいると言えます。
大豆ミートは「ミート」という肉に分類されるような名前ですが、栄養成分的にはやはり植物です。
三大栄養素
たんぱく質
比較する肉の部位は、各動物の部位の中で特にたんぱく質が多い部位を使います。
粒状大豆たんぱく (乾燥大豆ミート) | 和牛 もも.赤身 | 豚肉 ロース.赤身 | 鶏肉 むね.皮なし | |
---|---|---|---|---|
100gあたり | 46.3g | 21.3g | 22.7g | 24.4g【👑】 |
表の数字だけ見ると大豆ミートが一番ですが【粒状大豆たんぱく(乾燥大豆ミート)】は乾燥状態から水分を帯びた状態になると約3倍の重さになります。
なので表の100gは実際300gを意味しており(46.3g÷3倍)
大豆ミートの【たんぱく質】は100gあたり「15.4g」となります。
よって一番たんぱく質を多く含んでいるのは『鶏肉のむね肉』👑
脂質
ヘルシーさを測る為に、各動物の部位の中で最も「脂質が少ない部位」を使います。
粒状大豆たんぱく (乾燥大豆ミート) | 輸入牛 ヒレ.赤身 | 豚肉 ヒレ.赤身 | 鶏肉 ささみ | |
---|---|---|---|---|
100gあたり | 3g【👑】 | 4.8g | 3.7g | 1.1g |
表の数字だけ見ると『鶏肉のささみ』が一番低いですが、【粒状大豆たんぱく(乾燥大豆ミート)】は乾燥状態から水分を帯びた状態になると約3倍の重さになります。
なので表の100gは実際300gを意味しており(3g÷3倍)
大豆ミートの【たんぱく質】は100gあたり「1g」となります。【👑】
乾燥の大豆ミートは低脂質であり、ヘルシーさでは精肉に勝っているといえます。
炭水化物
精肉には、炭水化物がほとんど含まれていません。
粒状大豆たんぱく (乾燥大豆ミート) | 和牛 そともも.赤身 | 豚 レバー | 鶏 むね.皮つき | |
---|---|---|---|---|
100gあたり | 36.7g【👑】 | 0.6g | 2.5g | 0.1g |
乾燥状態から水分を帯びた状態になると約3倍の重さになります。
表の100gは実際300gを意味しており(36.7g÷3倍)
大豆ミートの【たんぱく質】は100gあたり「約12.2g」となります。
精肉に含まれていないこともあり、炭水化物の含有量精肉に比べて多くなる傾向があります。
ビタミン類
精肉には、ビタミンB群やビタミンD、鉄、亜鉛などの栄養素が豊富に含まれています。
部位によって含む栄養素に違いがあります。
大豆ミートにもビタミン類が含まれていますが、何が多く含まれているのか。
ビタミン類は、身体の健康に必要不可欠な栄養素であり、不足すると様々な健康問題を引き起こすことが知られています。
ビタミンB
豚肉に多く含まれており、ビタミンBと取るなら特に「豚肉のヒレ」が優れています。
成分 | 粒状大豆たんぱく (乾燥大豆ミート) | 豚肉 ヒレ.赤身 | 豚肉 肩ロース.赤身 | 豚肉 もも.脂身 |
---|---|---|---|---|
B1 | 0.67 | 1.32【👑】 | 0.72 | 0.34 |
B2 | 0.3 | 0.25 | 0.28【👑】 | 0.05 |
B6 | 0.64 | 0.54 | 0.33 | 0.13 |
B12 | 0 | 0.5【👑】 | 0.4 | 0.5【👑】 |
代替肉に含まれるビタミンB12の量は、一般的に精肉よりも少ない傾向にあります。
ただし、代替肉には人工的にビタミンB12が添加されている場合があるため、十分な量を摂取することができます。
ビタミンD
体内で合成されますが、以下の方は注意が必要。他からの接種・補充する必要があります。
- 日光不足や室内での生活で紫外線浴びない方
- 高齢者、乳幼児
- ヴィーガンの方
肉から接種があまりできないビタミンです。するとしたら「豚タン・豚レバー・豚足」など。
粒状大豆たんぱく (乾燥大豆ミート) | 豚.タン | 豚.レバー | 豚足 | |
---|---|---|---|---|
100gあたり | 0 | 2.0μg | 1.3μg | 1.0μg |
精肉・代替肉どちらからも接種には限界がある。魚やキノコによく含まれている。
ビタミンE
表は、ビタミンEの中の「γ-トコフェロール」という成分の数値のもの。
粒状大豆たんぱく (乾燥大豆ミート) | 鶏,もも | |
---|---|---|
100gあたり | 0.5mg | 0.1mg |
ビタミンEに関しては、代替肉も精肉と同程度または多く含まれている場合があります。
ビタミンEは、主に植物油に多く含まれるため、人工肉に添加される油や脂肪分が多いため、天然肉よりも含有量が多くなることがあります。
ビタミンK
精肉では「鶏もも肉・むね肉・手羽肉また鴨肉」からも接種することができます。
大豆ミートにもビタミンKは含まれていますが、精肉の方が多く含んでいます。
粒状大豆たんぱく (乾燥大豆ミート) | 鶏 むね.皮つき | 鶏 もも.皮つき | |
---|---|---|---|
100gあたり | 1μg | 50μg | 62μg |
ビタミンKは、主に緑黄色野菜や植物油、大豆製品に多く含まれており、人工肉にビタミンKが添加されている場合もある為、製品によるものと考えられます。
ミネラル
大豆ミートに含まれる主なミネラルは、ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・鉄・亜鉛・銅・マンガンです。
精肉に含まれる主なミネラルは、ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・鉄・亜鉛・銅・マンガンなどです。
動物や部位により量が異なり、何を接種したいかにより選択するものも違ってきますね。
鉄分
鉄分には2種類あり、ヘム鉄・非ヘム鉄に分かれます。
- ヘム鉄 ➡ たんぱく質と合体してるタイプ(肉や魚に含まれてる)
- 非ヘム鉄 ➡ たんぱく質と合体してないタイプ(野菜・卵・牛乳などに含まれてる)
よって、「大豆ミート」と「精肉」では含まれている鉄分が違います。
とりあえず、含有量の比較。
粒状大豆たんぱく (乾燥大豆ミート) | 牛.レバー | 豚.レバー | 鶏.レバー | |
---|---|---|---|---|
100gあたり | 7.7mg | 4.0mg | 13.0mg | 9.0mg |
乾燥状態から水分を帯びた状態になると約3倍の重さになります。
表の100gは実際300gを意味しており(7.7g÷3倍)
大豆ミートの【鉄分】は100gあたり「約2.5g」となります。
鉄分の含有量では、各精肉の方が多いです。
ちなみに、同じ非ヘム鉄を多く含む野菜たちは以下の通り。
ほうれん草.生 | パセリ.生 | 小松菜.生 | |
---|---|---|---|
100gあたり | 2.0mg | 7.5mg | 2.8mg |
生のパセリには劣るものの、いざ100gを食べるかと考えると、、なかなか大変。。
葉っぱを100g食べるより、大豆ミートを100gの方が簡単で手軽でおすすめです。
大豆ミートは植物性の鉄分(非ヘム鉄)を接種する際に有効な選択と言えます。
まとめ
人工肉は天然肉に比べて、脂質やコレステロールが少なく、健康に配慮した食生活を送りたい人には適した選択肢と言えます。
ただし、一方で人工肉はまだ比較的新しい食品であるため、長期的な影響や副作用についてはまだよくわかっていません。また、生産過程や原材料の選定によっては、環境問題や持続可能性の問題も浮上することがあります。よってまだ完全に天然肉に匹敵することはできません。
人工肉と精肉にはそれぞれに特徴があり、好みや目的に応じて選ぶことができます。ただし、人工肉が普及するにあたり、長期的な健康や環境面での影響についても注視し、よりよい製品の開発に向けた取り組みが求められます。
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